在留資格の手数料が最大10倍に!2026年改正入管法が成立【企業の人事担当者向け解説】

2026年5月29日、改正入管法が参院本会議で可決・成立しました。

外国人の在留資格を更新・変更する際の手数料が最大10倍以上に引き上げられます。外国人を雇用している企業の人事担当者は、早めに内容を把握し、従業員への説明と費用負担のルールを整理しておく必要があります。

⚠️ 注意:注意:この記事は2026年6月時点の情報をもとにしています。政令による具体的な金額は今後確定します。最新情報は必ず入管庁公式サイトでご確認ください。

何が変わるのか:手数料の引き上げ

改正前後の比較

手続きの種類 現行(上限) 改正後(上限)
在留資格の更新・変更 6,000〜10,000円 最大10万円
永住許可申請 10,000円 最大30万円

政令で決まる「段階的な金額」

上限は法律で定められますが、実際の金額は政令(内閣が定めるルール)によって決定されます。

現時点で示されている方針は以下のとおりです。

  • 在留期間が3ヶ月 → 約1万円程度
  • 在留期間が5年 → 約7万円程度
  • 永住許可 → 約20万円程度
📌 ポイント:ポイント:在留期間が長いほど手数料も高くなる「段階制」が導入される予定です。

困窮者への配慮

経済的に困窮している場合は減額・免除の規定も設けられています。

なぜ値上げになるのか

集められた手数料は、以下の目的に活用されます。

  • 在留管理のデジタル化推進(オンライン申請の整備など)
  • 外国人の日本語学習支援
  • 多文化共生のための地域支援

「外国人の受け入れに伴うコストを受益者(外国人・雇用企業)が適切に負担する」という考え方のもと、今回の引き上げが行われています。

企業への影響と対応ポイント

1. 手数料の「誰が払うか」を就業規則・労働条件で整理する

在留資格の更新・変更申請にかかる費用を会社が負担するか、本人負担とするかは、法律上の定めがなく、企業の判断に委ねられます。

ただし、従来は数千円だった手数料が数万円になる場合、「本人負担」とした場合のトラブルリスクは高まります。

💡 実践メモ:ASCからのアドバイス:就業規則または個別の労働条件通知書に、手数料負担について明記しておくことを強くお勧めします。社労士視点では、この「費用負担の明確化」が労務トラブル防止の第一歩です。

2. 申請スケジュールの前倒し計画を

手数料の額は在留期間の長さによって変わります。在留期限が近い従業員について、できるだけ早く更新手続きを検討することが、コスト最適化につながる可能性があります。

3. 永住許可の申請タイミングを再検討

永住許可の手数料が最大30万円になることは、特に長期在留の外国人従業員にとって大きな変化です。

現在、永住許可要件を満たしている従業員がいる場合、政令施行前に申請を検討することも一つの選択肢です。

📌 ポイント:ポイント:永住を取得すれば「更新不要」となるため、長期的には費用削減にもなります。社労士の観点では、永住取得者は社会保険・雇用保険の手続きも安定するメリットがあります。

【参考】2026年の入管制度、もう一つの大きな変化:技人国の日本語要件

同じく2026年4月15日から、「技術・人文知識・国際業務(技人国)」の審査が一部厳格化されました。

以下の2つの条件を両方満たす場合、JLPT N2相当(CEFR B2)の日本語能力証明の提出が求められるようになっています。

  1. 申請者の会社が「カテゴリー3または4」に該当する
  2. 業務が対人業務中心(受付・接客・販売など)である

自社のカテゴリーが不明な場合や、新たに外国人を採用する予定がある場合は、申請前に専門家への確認をお勧めします。

📌 ポイント:ポイント:カテゴリー1・2の大手企業や上場企業グループはこの要件の対象外です。中小企業(多くはカテゴリー3・4)は影響を受ける可能性があります。

まとめ:2026年の入管制度変更ポイント

変更内容 施行・適用時期 企業への影響
在留資格手数料の上限引き上げ(最大10万円) 政令施行後(2026年中〜) 更新・変更のコスト増加
永住許可手数料の引き上げ(最大30万円) 政令施行後 永住申請のコスト増加
技人国の日本語要件(一部でN2必要) 2026年4月15日〜 採用・申請要件の変化

よくある質問(FAQ)

Q. 手数料の引き上げはいつから始まりますか?

A. 改正入管法は2026年5月29日に成立しましたが、実際の手数料額は政令で定められます。政令の公布後、施行日が決まります。2026年中に段階的に施行される見込みですが、正確な日程は確定していません。

Q. 外国人従業員の手数料を会社が払わないといけませんか?

A. 法律上の義務はありません。ただし、高額化する手数料を「本人負担」とする場合は、採用時や更新時に明確に説明し、合意を得ておくことが重要です。特に内定後や雇用契約後に「実は本人負担」と伝えるのはトラブルの原因になります。

Q. 技人国の日本語要件はすべての申請に適用されますか?

A. いいえ。カテゴリー3・4の企業で、かつ業務が対人業務中心の場合のみです。ただし、適用かどうかの判断は個別の審査になるため、専門家に事前確認することをお勧めします。


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在留資格の申請手続きは行政書士の業務、就業規則の整備や雇用保険・社会保険の手続きは社労士の業務です。

外国人雇用では、両方の専門家が連携することが不可欠です。

ASCグループは「行政書士(入管)+社労士(労務)」を一つの窓口でご対応します。

  • 在留資格の申請・更新・変更
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※本記事の内容は2026年6月時点の情報に基づきます。制度の詳細・施行時期は今後変わる可能性があります。法的判断が必要な場合は、専門家にご相談ください。

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